2020年最後のトリビアは教員の湯島彰良が担当します。
本日は冷やしてほしくない体の場所について3つ、東洋医学的にご紹介します。
冷やしてほしくない場所の1つ目は【背中】です。
東洋医学で「冷え」は体の中に入って発熱や咳、鼻水などの風邪症状を起こすと考えられています。
風邪のひき始めに背中がゾクゾクするのは冷えが体の中に入って悪さをしようとしているサインです。
背中を冷やすということは、風邪をひくために体に冷えを迎え入れているようなものです。
続いて2つ目は【お腹】です。
冷えや温かさを感じるのは皮膚の役割で、それと同時に皮膚より深い部分にある内臓を外からの過度な冷えや熱から守るバリアの役割も果たしています。
冷えは厄介な性質があり、皮膚のバリアを通過するとすぐさま胃腸などの内臓で悪さを働くことがあります。結果、冷えによる腹痛や下痢などの不調を引き起こします。
また東洋医学にはお腹の不調は腰や背中にも表れるという考えがあり、胃腸が収まっているお腹を冷やすことは下痢や腹痛だけでなく、腰痛の原因になることもあります。
最後、3つ目は【内くるぶしのちょっと上】です。
3つ目の場所は特に女性の方にお伝えしたい場所です。
人差し指から小指までを揃えてできた指の横幅の分だけ内くるぶしから膝に向かったところには「三陰交(さんいんこう)」というツボがあります。ここは生理痛の治療や月経不順、不妊治療をする上で欠かせないツボで、お灸で温める治療を行います。
寒い日が続いております。風邪などひかれませんよう、お体にお気をつけて年の瀬をお過ごしください。