今回のトリビアは「灰」にちなんだお話をさせていただきます。担当は教員の湯島彰良です。
鹿児島鍼灸専門学校のある鹿児島県には活火山である桜島があります。
桜島は灰を降らせることで有名ですが、お灸をすえるときにも艾(もぐさ)が燃えた後に灰が残ります。
当然、お灸をすえた後に残る灰の成分は艾の原材料であるヨモギが元になっているので、鉱物が多く含まれる桜島の火山灰とは、同じ「灰」であっても全く別物です。
また、お灸のすえ方にはいくつか種類があって、その一つに「透熱灸(とうねつきゅう)」というものがあります。
この透熱灸ですが、米粒くらいの大きさや、その半分の大きさの艾を使い、艾を燃やしてできた灰の上から更に2壮(そう)、3壮(そう)とお灸を重ねてすえるやり方があります。
一方で、お灸を1壮すえるたびに灰を取り除いて、重ねてお灸をすえるやり方もあります。
一言で「お灸をすえる」と言っても、いろいろなお灸のすえ方があるわけです。