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トリビア

端午の節句(こどもの日)とヨモギ

今回のトリビアは教員の湯島彰良が担当します。

 

ゴールデンウィークも半ば、皆様はいかがお過ごしでしょうか。もうすぐ来る5月5日は端午の節句(こどもの日)ですね。五月人形や鯉のぼりを飾ったり、柏餅や「ちまき」を食べたりする風習がありますが、古くは菖蒲(しょうぶ)やヨモギを束にして玄関の軒につるす習慣もあるようです。

 

ヨモギといえば艾(もぐさ)の材料であり、お灸を施すのに欠かせないということで、少し端午の節句の風習とヨモギの関係を調べてみました。

菖蒲やヨモギを玄関の軒につるすのは、厄を払う意味があるそうで、菖蒲もヨモギも香りが強いことから、香気を嫌う魔物を祓う力があるとされていました。

また、5月は寒暖差が大きく季節の変わり目でもあることや、梅雨の雨による水害に伴う疫病などの病気にかかりやすい時期であったことから、この時期の病をもたらす邪気(じゃき)を払う目的があったとされます。

 

実際にヨモギは薬草であり、止血薬として用いられるほか、煎じて飲めば冷え性の薬にもなります。その他、乾燥させれば簡単に燃えるため、焚き火をする際に乾燥したヨモギを火口(ほぐち)として用いることもあったようです。もちろん、艾に加工してお灸を施せば免疫力(めんえきりょく)をつけて、風邪を予防することもできます。

また、ヨモギは各地に野生している多年草であることから手に入りやすく、身近な薬草という点からも重宝されてきた歴史があります。

 

今年の5月5日は、よもぎ餅を食べたり、ご自宅できるお灸など試してみたりして、ヨモギを身近に感じてみるのはいかがでしょうか?